「何をしたわけでもないのに怒鳴られた」
「ずっと責められている感覚が続く」
「もう顔色をうかがう生活に疲れた」
そんな思いを抱えながら毎日を過ごしていませんか?
母親がヒステリックになると、子どもは「自分が悪いのでは?」と責めがちです。しかし、母親のヒステリーには必ず理由があり、それはあなたの価値とは関係ありません。
- 母親がヒステリックになる本当の原因
- その裏にある心理
- 具体的な対処法・距離の取り方
- 心が限界のときの逃げ道
- あなたの自己肯定感を回復する方法
について、一緒に考えてみましょう。
Contents
母親がヒステリックになる典型的な特徴とは?
ヒステリックな行動には、いくつかの共通点があります。
● 突然怒りが爆発する
ちょっとした出来事が引き金となり、突然怒りがピークに達する。
● 過去のことを何度も持ち出して責める
「あなたは昔から〇〇」「あのときもそうだった」と、終わったはずの話を蒸し返す。
● 感情の起伏が極端
穏やかなときと怒りの落差が大きく、子どもは常に“地雷”を避けるように生きることになる。
● 自分が正しいという思い込み
自分の考えを絶対視し、子どもの意見を受け入れにくい。
● 子どもをコントロールしたがる
「あなたのため」と言いながら、実際は自分の不安を埋めようとしているケースが多いようです。
これらに心当たりがあるなら、母親は“感情を処理しきれない状態”にあるといえるかもしれません。
母親がヒステリックになる本当の原因
ヒステリックな態度は、多くの場合「心の余裕のなさ」や「満たされない感情」から生まれます。
1. 心の余裕がない(ストレス・疲労)
家事・仕事・人間関係などでキャパオーバーになり、感情があふれてしまう状態です。
2. 認められたい欲求が満たされていない
「誰も私をわかってくれない」という孤独感が、怒りの形で出ることがあります。
3. 自分が育てられた環境の影響(負の連鎖)
母親自身も、ヒステリックな親に育てられているケースは多く、無意識に同じ行動を繰り返してしまいます。
4. パートナーシップの不満
夫婦関係のストレスが、子どもに向かう場合があります。
5. 完璧主義・責任感の強さ
「ちゃんとしなきゃ」「母親はこうあるべき」というプレッシャーが、自分を追い詰めてしまう。
6. ホルモンバランス・更年期という身体的要因
精神的な揺らぎは、身体と密接に関係しています。
7. 子どもへの期待と現実のギャップ
「こうなってほしい」という期待が高すぎると、思い通りにならないときに怒りが噴き出します。
母親のヒステリーは、あなたではなく“母自身の問題”なのです。
ヒステリックな母親が子どもに与える影響
母親の感情に振り回され続けると、子どもの心にはさまざまな影響が残ります。
● 自己肯定感が下がる
「自分が悪い」「自分はダメだ」と思い込みやすくなる。
● 顔色をうかがう癖がつく
人の機嫌に敏感で、対人関係で疲れやすい。
● 感情を抑え込むようになる
自分の気持ちより、相手を優先し続ける傾向が強まる。
● 人間関係で「相手に合わせすぎる」傾向
NOが言えず、搾取されやすくなる。
● 大人になっても母親の言葉が呪いのように残る
「あなたのため」が口癖の支配は、思った以上に深い傷を残します。
もしこれを読んで胸に刺さるものがあっても、あなたが弱いわけではありません。
ずっと環境に順応するしかなかっただけです。
【重要】あなたが悪いわけではない理由
多くの人は「母を怒らせた自分が悪い」と思い込みます。
しかし、それは違います。
● 母のヒステリーは「母の未処理の感情」
あなたの行動が原因ではなく、母の内面にあるストレスや不安が噴き出しているだけ。
● どれだけ頑張っても母が変わるとは限らない
あなたの努力では他人の感情をコントロールできません。
● 子どもが親の機嫌を取る必要はない
“親だから偉い” ”親の言うことだから聞かなくてはいけない”という時代はとっくに終わりました。
あなたは悪くありません。
必要なのは「自分を守る視点」です。
今日からできる!ヒステリックな母親との上手な付き合い方
感情的になる母親とは、正面からぶつからないことが最も重要です。
1. 感情的なときは距離を置く
火に油を注ぐだけなので、返事をしない・別の部屋に行くなど“その場から離れる”ことが有効。
2. 正論で戦わない
論理ではなく感情で動いているため、正論は逆効果。戦わない姿勢が大切です。でも”あきらめ”とは違うんです。
3. 話すタイミングを選ぶ
どうしても話さなければいけないことがあるときは、落ち着いているときに短く要点だけ伝える。
4. 全部応えない・抱え込まない
「できる範囲だけやる」でOK。
罪悪感は不要です。
5. 自分の中に“境界線(ボーダー)”を引く
「これ以上は言われたくない」「この話題は関わらない」など、自分の中で線を引くことは大切。
6. 味方をつくる
兄弟・パートナー・専門家など、第三者の存在は精神的な支えになります。
【シーン別】こんなときどうする?
ここでは、よくある場面ごとに具体的な返し方を紹介します。
✔ 話しかけた瞬間に怒鳴られた
→ その瞬間は、その場を黙って離れるほかないでしょう。余計なことは言わない方が吉。
✔ 家事や行動を責め立てられる
→ できれば「言いたいことはわかった」と一旦受け入れて。そこからさらに責め立てられたら
✔ 愚痴が長時間続く
→ 「今は聞く余裕がないから、またにして」と時間を区切る。だまって聞き続けるのだけは避けるようにしたいです。
✔ LINEや電話がしつこい
→ 既読スルーOK。返信は短く、時間を空けても構いません。後でいろいろ言われるからと返信していたら、返信してくれるものだと思われてしまうので少しずつでも距離を置いて。空気は伝わります。
✔ 干渉が激しい
→ 「自分で決めたい」と一度だけ伝え、その後は淡々と距離を取る。お金のことを言われてもひるまないで。元はあなたに幸せになってほしくて言っています。ただ、母親とあなたの幸せの形が違うだけ。
【同居・実家暮らし】環境別の対処法
同居している場合は距離が取りづらく、ストレスが蓄積しやすいものです。
● 物理的な距離をつくる
自室にいる時間を増やす・外出を活用する。
● 役割を適度に分担する
できることだけを担当し、「全部は無理」と明言する。
● 第三者を間に入れる
家族・親戚・支援センターなど、外部のサポートは非常に有効です。
心が限界のときに知ってほしい「3つの逃げ道」
「もう無理かも」と思う前に、以下の方法を検討してください。
1. 一時的に家を出る
数時間でも、数日でもいい。物理的な距離は心の回復を早めます。無理だということを態度で示すことも時には必要です。
2. 相談窓口・支援サービスを使う
行政の無料相談、カウンセリングなど“聞いてくれる場所”は多くあります。あなたが思っている以上に助けてくれる人はたくさんいます。
3. 心理的距離を置く
母の言葉を「その人の感情」であり「真実ではない」と切り離す癖をつける。
あなた自身の心を守るセルフケア
ヒステリックな親を前に、長年我慢してきたあなたには休息が必要です。
● 感情を書き出して可視化する
モヤモヤは紙に出すと整理されやすいです。書きなぐって破る。誰もいなければ声に出すと頭で考えている以上にスッキリします。
● 誰かに話す
味方がいるだけで心の負担は大きく減ります。電話やメールなど顔出し、声出しなしでも伝える手段はたくさんあります。
● 罪悪感を手放す練習
「母を助けなきゃ」「機嫌を取らなきゃ」という思い込みを手放してOK。私は、心理カウンセラー根本裕幸さんの「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」で罪悪感を手放しました。
● 専門家の力を借りる
カウンセリングは「弱さ」ではなく、「人生を整えるメンテナンス」です。
【まとめ】母親のヒステリックから自分を守ることは“逃げ”ではない
母親のヒステリックは、あなたのせいではありません。
あなたが悪いわけでも、弱いわけでもない。
必要なのは「戦うこと」ではなく、
自分の心を守るために距離を取る勇気です。
あなたには、あなたの人生を選ぶ権利があります。
どうかこれ以上、自分を責めないでください。
それともう一つ。
母親はどんな状況であれ、こどもの幸せを願っています。
母親のことをわかろうとしなくてもいい。
自分のことも母親のことも許す。ただそれだけで見えてくるものがあります。